98:僕は善い人じゃないよ。冷たい人間なんだよ

「僕は周囲から『善い人』に見られるみたいなんだけど、
僕は『善い人』じゃないんだ」

 

しばらく彼は黙っていましたが

「僕は冷たい人間なんだよ」

 

……「善い人」ではないことは、最初から気づいていました。

 

彼「実はね、僕は別居していたんだ」

私は驚いて彼を見ました。

私「いつ頃から?」

彼「亡くなる2年ぐらい前から」

私「なぜ?」

彼「僕の精子は正常だった。
彼女は子供ができない原因は自分にあると思っていて……。
まぁ、いろいろなことがあったんだ。僕よりも年上だったし……。
病気だったのに、彼女はそれも隠していたんだ」

 

ここでやっと辻褄が合いました。
なるほど、やっと合点がいった……。

 

私「最初からあなたが善い人じゃないことぐらい気づいていたよ。
でも、悪い人じゃないでしょ?」

彼「警察に追われているとか、借金まみれとかそういうことはないよ、さすがに」

私「完全に善い人なんて、いないよ。あなたが善い人じゃなければ、
私なんてもっと悪い。あなたにドン引きされそうだから言わないけれど
いろいろな事をしたし……」

彼「今はそれはやっていない?」

私「うん。もうやっていないし、二度とやらないよ」

 

人生も50年ぐらい生きれば
いろいろなことがありますよね。

 

そういうものだと、私は思っています。

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