51:いずれは、独りぼっちになる彼……

彼は家族を次々と亡くしました。

母親と二人きりになってしまったんだよ……と
最初の頃のメールに書いてありました。

 

親戚は各地にいるみたいですが
近い身内はお母さんだけみたいです。

 

持病を持っているお母さんの為に
彼は週に何日か実家へと帰ります。

近い将来、実家の近くにアパートを借りて

引っ越す事になるかもしれない、と話してくれました。

同居はしたくないそうです。

……

 

数日前、近所の一人暮らしの男性が急逝しました。
回覧で訃報連絡がきましたし、
新聞の訃報欄にも載っていました。

 

喪主は彼の弟さんになっていました。

あ、この人には見送ってもらえる身内がいたんだ……と思いました。

彼が……こうなった時は……と、ふと考えました。

 

……

 

彼は……

「先の事は全く考えてないわけではないんだけど
いつかは僕は独りぼっちになる。

そうなったら犬か猫を飼おうと思っているんだ」

この時、彼が動物好きという事を知りました。

(多分イヌ好き)

 

「その時は私が傍にいてあげるね」と言おうとしたけど
付き合ってまだ数ヶ月だったし

 

何となく重い意味を含んでしまいそうだったので
口には出しませんでした。

というより、出せませんでした。

 

いずれやってくる「彼が独りぼっちになってしまうその時」

彼の支えになれればいいな~……と思った時でした。

<スポンサードリンク>



 

 

 

All original content on these pages is fingerprinted and certified by Digiprove