144: 彼のお母さんのこと

メールで聞くのもどうかと思い、
一度もメールで触れなかったのですが

 

「お母さんの具合はどうなの?」と聞いてみました。

 

もうすぐそのような症状が出て1ヶ月になりますが
まだ改善していないそうです。

 

彼は
「1ヶ月で良くなるのかそれ以上かかるのか……もしかすると
治らないかもしれない」と言っていました。

 

食事など、やや不自由になってしまい
外食などは一切していないそうです。

 

彼は買い物に付き添ったり、病院へ連れて行ったり
食事もお母さんと一緒に作っているそうです。

 

確かに前に「食事はどうしているの?」と聞いたら
「野菜とか頼まれたものを切っている」と言っていました。

 

内心(意外だなぁ~)と思いつつ
「包丁でケガしないでね」と言っておきました。

 

もともと在宅で仕事をしていたので、
合間の時間やお母さんが寝た後に仕事をしているそうです。

 

「僕の知り合いでも、息子さんが一人で親の面倒を最期まで看た人が多いんだ」

「離婚とか未婚で一人だったんだね、その人」

「うん。だから実の子は僕しかいないし、孫もいないから僕が看るしかないんだよ」

「症状が改善されれば、僕も母もまた前みたいな生活になるんだろうけど、
やっぱり実家近くには引っ越しをしないといけない感じなんだよ」

「僕は毎週実家に帰っていたのに、母の『老い』に気づいていなかったんだ。
『あぁ……この人はこんなに老いてしまったんだ……って思ったよ」

「……ずっと一緒の屋根の下にいると、ストレス溜まらない?」

「……溜まるよ。だから今日あなたに会えて気晴らしになったよ」

 

彼は笑顔で言いました。
6時間ぐらいしか一緒にいれなかったけど、
本当に楽しかったんだ……って思いました。

 

彼、本当にいい笑顔でした。

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